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出生率2.95~奇跡の奈義町~

岡山県北部に位置する奈義町。人口はこの10年で500人以上減り、高齢化率は35%を超えていました。そこで奈義町は独自の子育て支援策に力を入れます。その結果、なんと2019年には「2.95」の合計特殊出生率を達成しました。そのため、奈義町は「奇跡の町」と呼ばれています。

1人の女性が生涯に産む子どもの見込み数である「合計特殊出生率」。日本では「2.1」を超えれば人口が維持していけると言われていますが、全国平均は1.36、岡山県では1.47でした(いずれも2019年時点)。

岡山県平均の約2倍を誇る奈義町の出生率ですが、この数値達成の背景には、奈義町独自の政策による子育てのしやすさがあります。たとえば、町が設置した子育て支援施設「なぎチャイルドホーム」。ここでは、地域の人や先輩ママが、生後6ヵ月から小学校1年生までの子どもをを預かってくれます。しかも料金は1時間300円。

また、町が就労支援の一環で設置した「奈義しごとえん」では、保護者が子どもを連れて働くことができます。さらには、高校卒業までの医療費が無料になったり、経済的なサポートも充実しています。

女性が子どもを産みたいと思うためには、安心して産み・育てられる環境が整わなければなりません。子育ての環境整備は個人だけでできるものではありません。奈義町の成功例から、積極的な行政政策が大切であることが実感できます。「奇跡の町・奈義町」と呼ばれますが、実は「努力の町・奈義町」ではないでしょうか?

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